FileMaker 【27】運用(複数人が同時に利用する)

前回は、運用のセキュリティーについて学びました。
今回は運用の複数人での同時利用について学んでいきます。

共有に必要となる基本的な知識について学びます。

カスタム App の共有

共有 >>> ファイルをネットワーク上のサーバーやクラウドに置いて、複数人で利用すること。

FileMaker Pro で作成したカスタム App を共有するには、次の 2 つの方法がある。

●FileMaker Cloud で共有する
FileMaker Cloud は、クラウドサービスである AWS (Amazon Web Service)を利用
してカスタム App を共有します。ただし、ユーザは AWS を意識する必要はほとんどなく、
簡単に導入することができます。

●FileMaker Server で共有する
FileMaker Server は、自社サーバー(オンプレミス)あるいはレンタルサーバ上でカスタム
App を共有するために使用する。基本的に、ユーザがサーバー機器のメンテナンスをする必要がありますが、そのぶん自由にサーバーの増強やカスタマイズをすることができます。

※FileMaker Go からの使用や、Claris FileMaker WebDirectう のブラウザからの使用は別途設定が必要。(クラリス・ジャパン株式会社の Web サイト(https://www.claris.com/ja/)を参照)

1つを共有

1 つのカスタム App を複数ユーザで共有することによって、カスタム App で管理している最新データがあちこちに散らばって管理されずに、1つのデータの箱の中で管理することができる。
(あるユーザがデータを更新すると、瞬時に他のユーザがその更新内容を見ることができる)

必要な拡張アクセス権

共有されているファイルへ接続するためには、[fmapp 拡張アクセス権]の拡張アクセス権が必要。

ファイルサーバーでの注意

企業や事務所では、ネットワーク上のサーバーにファイルを置いて、複数ユーザが利用できるよう
にしているかもしれません(ファイルサーバー、共有サーバーなどと呼ばれていることもあります)。

このようなサーバーにカスタム App を保存し、FileMaker Server を使わずに、複数ユーザが
FileMaker Pro から直接開いて使うと、不具合が起きる。

※サーバーを使ってカスタム App を複数ユーザで安全に共有するためには、必ず、FileMaker
Server を利用すること⚠︎

FileMaker Cloud を利用した共有

FileMaker Cloud  >>> FileMaker Pro、FileMaker Go および FileMaker WebDirect で使用する
カスタム App をクラウド(AWS)上で共有するための、Claris International Inc. によるサービス

FileMaker Cloud の特長

●AWS に対する保守・運用作業が不要

●Claris ID あるいは外部 IdP アカウントによるアカウント認証をサポート

●Claris Customer Console と FileMaker Cloud Admin Console による簡易なユーザ / データベース管理

データのライフサイクル >>> 一元管理は便利ですが無限にデータを保管しておくことはできません。
データは生まれて、利用や更新をされ、保管され、廃棄(削除)されます。蓄積されていくデータの管理にはデータのライフサイクルという考え方があります。

共有のための設定

アカウントの設定

1、[セキュリティの管理]ダイアログを表示。
2、「Admin」アカウントをクリックで選択。
3、[アクセス権セット:]の右の鉛筆アイコンをクリック。「アクセス権セットの編集」ログが表示。
4、[拡張アクセス権]「FileMaker ネットワークによるアクセス」をクリックし オンにする。
[OK]をクリック。
5、同じように入力用アカウントも作業する。

ファイルをサーバーへアップロードする

ホスト(共有)するファイルを FileMaker Cloud や FileMaker Server へ持っていく(「アップ
ロード」する)機能が FileMaker Pro に用意されています。

※ファイルをアップロードするには、FileMaker Cloud とFileMaker Server それぞれにアップロードが許可されたアカウントが必要。

・FileMaker Cloud の場合、チームマネージャのアカウントでサインインする必要がある。
・FileMaker Server の場合、サーバー管理者のアカウント名およびパスワードが必要。

1、チームマネージャの Claris ID でサインイン。
2、[ファイル]-[共有設定]-[ホストにアップロード …]を選択。
※アップロードするファイルは閉じておく。
3、[ホストにアップロード]ダイアログで、アップロード先のホストを選択。
4、ダイアログの左パネルには、あらかじめお気に入りに登録したものや、ローカルホストが表
示される。
新しいホストを指定するには、[ + ] をクリックして入力。
※FileMaker Server がホストの場合。
ダイアログ右側の[名前]と[パスワード]
FileMaker Server の管理アカウントを入力して[サインイン]をクリック。
認証に成功⇨アップロード先のフォルダとアップロードするファイルを指定する表示に変わる。

5、アップロード先のフォルダ(Databases)が指定されているので、必要なら[変更 …]ボタンをクリックして変更。
6、画面下部の[参照 … ]ボタンをクリックしてアップロードするファイルを選ぶ。
7、ファイル選択後、[アップロード]ボタンをクリックするとファイルがアップロードされる。
※[アップロード後に(サーバー上の)データベースを自動的に開く]のチェックが有効になっ
ていると、アップロードされたファイルはすぐに共有を開始する。

8、[終了]ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

<ホストされているファイルの削除やダウンロード>
FileMaker Pro から、ホストされているファイル(データベース)の削除やダウンロードはで
きません。FileMaker Cloud、FileMaker Server のいずれの場合も Admin Console から操作します。

<カスタム App ファイルの暗号化>
FileMaker Cloud および FileMaker Server では、ファイルをアップロードするとき、ホストへの接続は SSL を使用して暗号化されます。
FileMaker Cloud では、すべてのカスタム App ファイルを暗号化する必要があります。暗号
化されていないファイルは、アップロードするときに自動的に暗号化されます。
[ゲスト]やパスワードなしのアカウントが有効になっているファイルはアップロードできません。

共有ファイルにアクセスする

FileMaker Cloud で共有されているファイルの共有方法。以下4つ。

  • [ ファイル ][ 新規作成 …] メニューを選択し、[ マイ App] 画面を開いて、共有されてい
    るカスタム App ファイルをダブルクリックする
  • [ ファイル ][ ホスト ][ ホストを表示 …] メニューを選択し、[ ホスト ] ダイアログに表示
    された FileMaker Cloud のチーム内で共有されているカスタム App ファイルをダブル
    クリックする
  • [ ファイル ]-[ ホスト ]-[ ホストを表示 …] メニューを選択し、[ ホスト ] ダイアログの右上
    の書類アイコンをクリックして、共有されているカスタム App のネットワークファイル
    パスを入力する(目的のファイルのネットワークファイルパスは、管理者に聞いてくだ
    さい)
  • Claris Customer Console の [ ホーム ] 画面の [ マイ App] に表示されている共有ファ
    イルのアイコンをクリックする

カスタム App のウィンドウを閉じたり、FileMaker Pro を終了することで接続を終わります。

以上でClaris 公式トレーニング教材
FileMaker Master Book 初級編(バージョン 18・19 対応)を使用した学習は終了です🙌
次回は、初級編についてのブログ記事を整理しながら全体の流れを復習したいと思います😊

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